クローン携帯 wikipedia|無料辞書
クローン携帯(クローンけいたい)は、「正式に契約された
携帯電話と全く同じ
電話番号を持ち、事業者側でその識別が不可能な端末がどこかにあり他人に利用されている」携帯電話のことである。
日本の携帯電話事業者各社は、システム的に存在しないと主張しており、また、社会的にも実在を証明できるだけの検証はなされておらず、
都市伝説の域を出ていない。
◆ 技術上の可能性
携帯電話のシステムでは、端末(利用者が所持する携帯電話)に利用者が認識することのない識別番号(ID)が、事業者内で重複することのないよう個別に付与されており、事業者側において電話番号とIDとの対応を認証センターで把握・管理するシステムをとっているため、端末に記憶されている電話番号を書き換えただけでは、発信元の電話番号が変更されることはない。具体的にどの端末が電話をかけたか、どの電話番号(に割り振られた端末)が呼び出されたか等の判断は、事業者のセンター側で行い、実際の呼び出しや課金などは固有IDによって判断される。また、固有IDは通信認証時には暗号化して事業者との間で通信されるため、通信を傍受して固有IDを盗み出す事も困難とされている。しかし一方で携帯電話の電話番号をきめるSIMICまたはFOMAカードを取り出してデータをICに接続したケーブルで取り出しパソコンを利用して別のICを焼きクローニングする手段が現れた、中国で流通するMAGICSIMやSIMMAXである比較的安く買えるこういった商品により現在アジアを中心にクローン携帯が増加している。
1980年代から「μPD403D」というヒューズROM(ヒューズを電気的に焼き切ることで、プログラムを書き込む素子)に固有の電話番号を書き込むID-ROMとを悪用した自動車電話機が携帯電話番号を設定されてしまうことで携帯電話会社と契約を有する顧客の電話番号を不正に利用しての通話料金を払わない通話が多発したが当時はクローン携帯ともクローン自動車電話とも呼ばれず単に違法無線と呼称した。
1990年代になりデジタルツーカーなどLSIを製造している日本エルエスアイカードが製造し
日本道路公団に普及しているLSI
ハイウェイカードなどが大量に偽造され販売、通称ハイカ、
ハイウェイカードの廃止となった、これに伴い各社新聞紙上で携帯電話会社はハイウェイカードに端を発したLSIデータの解析データの流出による個人情報保護のためとしてLSIを利用した一切の携帯電話機種の店頭取扱を廃止し回収することを公示し概ねKDDIでは2000年9月までNTTドコモでは2000年11月までは、顧客の選ぶ新機種と無料でLSI携帯電話を交換することを店頭でも広告した。
2000年代になって入力番号と一桁異なる電話番号に電話がかかったり自分の携帯電話番号に他人の携帯電話への電話連絡が受電される電話番号は正しいが「接続に失敗しました」と液晶ディスプレイに表示されるといった携帯電話トラブルが多発した。常時通話状態になり通話出来ない等の通信トラブル多発し、KDDI、NTTともに誤請求や過請求などの苦情が多発した時期もあり電話番号の変更または新機種と無料交換することを行って顧客対応を行ってきた時期があり、
朝鮮日報ではいち早く日本のクローン携帯の実態について報道を行った。朝鮮日報がクローン携帯を報じた翌日、「通産省、クローン携帯を否定」とのタイトルで新聞各社の一面に掲載されて紙上では
通商産業省担当者の見解として「プロトコルトラブルまたはIDサーバーの誤接続と主張しクローン携帯ではないとする携帯電話会社主張と同一見解を実施しクローン携帯の定義は第三世代携帯以降のもので第三世代以前のLSIなどを使用したものは違法無線機でROMを利用するクローン携帯とは呼ばないと今後携帯電話が第三世代機種に以降するなかでクローン携帯はつくりえない」と主張した。
携帯電話通話料金の債務不存在調停事件では調停期間中に携帯電話会社渉外担当からは「契約事故扱で処理し訴訟に移る」と当事者に電話があったが、当事者から参考資料として「接続に失敗しました」と液晶ディスプレイに表示された写真20枚を提出したところ携帯電話会社営業担当から謝罪電話と「接続失敗の事実からIDサーバーに至る詳細においては営業機密を保持しなければならず裁判所に把握されたくない」という理由を説明して訴訟の取下と料金請求の取下の和解を提案した。これにより再度の朝鮮日報の取材が行われ朝鮮日報は紙上で違法無線によるIDサーバーへの誤接続はクローン携帯であると反論した。
中国で若者に人気のあるUSIMカードMAGICSIMやSIMMAXなどの書き換え可能なUSIMカードはGSM方式を採用していたのである。日本を除く世界180カ国以上が国内通話通話方式をGSM方式に依存している。このため、日本では海外通話を国内通話と平行して可能とする国内海外通話兼用携帯電話機などはGSM方式を採用している。こうした国内海外通話兼用携帯電話にMAGICSIMやSIMMAXなどの書き換え可能なUSIMカードを書き換え後に接続する手口でのクローン携帯の日本国内での出現は可能であるが、クローンされるべき携帯電話ICからのデータ取得などの作業を経なければUSIMカードICを複製できないことからICデータを盗難に遭わない限りクローン携帯電話は通常出現しえないとも論じられている一方で、海外では電波受信により携帯電話機のUSIMカード情報を機械で読み取り、携帯電話がクローンされるという事象が大量に発生しシンガポールやブラジルなどでの空港では空港などから出た直後に携帯電話の通話をしないように防犯のため呼びかけている。
一般に販売されるパソコンでMAGICSIMなどのUSIMカードにデータを入力した場合、FOMAカードなどを使用した一般の国内通話用携帯電話でのクローンは不可能だが、海外通話も可能なFOMAカード携帯電話機、またはUSIMカードを使用する携帯電話機などにMAGICSIM等の付属品であるDUALSIMSROTOLを挿入し、付属の書換仕様の
SIMカードを取り付けた場合にはクローン携帯電話機として通信機能している事が紹介されている。また、検証の結果として完全にクローン携帯電話として機能した。これはFOMAなどの携帯電話が世界160カ国で採用されている
GSM方式をとっており、
SIMカードもGSMカードであるためV1形式V2形式とタイプはあるが、概ね問題なく通話が出来たのである
[株式会社三才ブックス「裏アイテム大全集」107・108ページ参照(日本で使用される携帯電話方式にはW-CDMA方式とGSM方式の2種類がある)。]。
端末を買い換える(機種変更)などした場合に、新しい端末に電話番号を書き移しているように見える作業は、実際にはセンターが把握している電話番号と端末IDの対応をセンター側で書き換えるための手続きであり、
契約者固有ID(固有ID)を端末内外に転写している訳ではない。つまり、固有IDは端末に格納されており端末毎に一意であり、端末ID(端末の電池ケース内に小さく表示されていることが多い)や電話番号とは事業者の認証データベース上で関連づけられるだけである。このことから、俗に「灰ロム」などと呼ばれる解約された端末が元の電話番号を表示できる理由は、単にその電話番号が端末内部のメモリに消去されず残っているからであり、その電話番号の契約として通信が利用できるわけではないとされてきた。
一方で、同一の固有ID・端末IDを持つ端末が存在すれば、それらを事業者側が区別することは不可能に近い。同一の固有ID・端末IDを複製・保有する端末を用意することさえできれば、クローン携帯は成立する。端末を分解し基板を改造して分析する等の手段を取ったとすれば、技術的には固有IDの読み出しや書き換え、コピーなどを行い、クローン携帯を作り出す事は不可能ではないとされている。しかし、分解・分析による方法は、正規の利用者から目的の固有IDを保持した端末を取得しないと不可能に近いため、盗難・紛失による場合は正規の利用者が正しく停止手続きを取れば、被害を抑止可能であるとされる。このような複製事例は、日本の事業者側から公式には報告されていないが、事業者側への債務不存在などの訴訟をおこなった場合に渉外担当から債務取消の条件として電話番号の変更と機種の変更を条件にした和解が提示さる事からもIDサーバーエラーなどを理由としたクローン携帯の利用されたとみられる痕跡つまり誤接続は以前発生傾向にある。
これについて日本の事業者側では、複数の端末が同一のIDを同時に使用すればそれを即座に検出できるシステムになっていると説明し、その様なことが無ければ単一の端末が正当に使用されていると考えるべきで、請求も正当であると主張している。しかし、複数の端末がまったくの同一時刻ではなく利用する場合の検出機能については営業機密であるとして説明がない。
なお、犯罪等の目的に利用される端末(
架空請求詐欺や
スパムの発信など)では、足跡の残らない回線さえ得られれば良いため、特定の固有ID・端末IDを盗み出す必要はない。ブルートフォース攻撃(
総当たり攻撃)等によりランダムなIDで認証が通ったものを利用すれば良く、運悪くただ乗りされた本来の固有ID・端末IDの契約者に被害が及ぶ可能性はあるとされる。しかし、固有ID・端末IDの組み合わせは天文学的数字に上り、またブルートフォース攻撃による認証を多数回試行すれば、事業者側の認証システムに検知されかねず、また無線であるため電波の発信地点を検知されかねないため、犯罪者側からもあまり現実的な手段とは見られていないようである。現在までそのような事例は少なくとも日本の事業者側から公式には報告されていない。
後述する2006年11月に日本の
NTTドコモで発生した誤接続・誤課金の事例は、IDを照合する機能を持たない海外事業者の交換機を悪用されたことに起因するもので、後から調査さえすれば事業者側で識別が可能なことから、「識別が不可能」という定義を要する「クローン携帯」にはあたらないとされる。
◆ 日本の事例
日本においてのクローン携帯被害事例は発生していないが、「クローン携帯ではないか」として大きく話題になった事例が
2003年と
2006年に起こっている。
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