ダイナブックについては、「たんなる理想像に過ぎず、実装が試されたことはない」という考え方が一般的だが、暫定Dynabookの存在や実現されたこと(主に
GUIの特徴(後述)と
オブジェクト指向)が後世に及ぼした多大な影響を鑑みると、こうした認識はまったくの誤りだと分かる。また同時に、パーソナル・コンピュータにおけるGUIの歴史という観点から「Alto」が取りざたされる際には、発言者や記述者が意識できているか否かにかかわらず、この「暫定Dynabook環境」(さらに言えば、ハードウエアのAltoではなく、OSであるSmalltalkの方)を暗に指していることが多い。なお、Alto向けのGUI OSは暫定Dynabookシステム以外にもいくつか存在し、互いにその見た目や操作性は異なっていた。たとえば、製品化されたAlto系マシンに搭載された
Xerox Starのシステムは、この暫定Dynabookシステム(Smalltalk)とは系譜から言えばまったくの別物である。